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Feminine; Artists’ Publications by Women in the U.S. and Japan


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THE TOKYO ART BOOK FAIR 2011では、今年のテーマ「TIMELINE」を象徴的 に紹介する特別展示として、女性によるアーティストブックやZINEの潮流とその現在を考察する展示を行います。本展では、日本とアメリカという二つの国に焦点を絞り、それぞれ独自の進化を遂げ、またクロスオーバーが起きている女性によるアート出版のムーブメントを、ニューヨークに拠点をおくアート出版の権威として著名なNPO『Printed Matter』とともに考察いたします。

ゲリラ・ガールズを始め社会的影響力の強いフェミニストアーティストを多数生み出してきたアメリカ。他に類を見ない活発なフェミニストムーブメントの中、女性によるアーティストブックも数多く生み出されました。一方日本においては、特に近年になってから、パーソナルな題材を基にしたジンが数多く作り出され、大きな盛り上がりを見せています。アメリカのそれらに比べると政治性に欠けるかもしれませんが、ユニークな美学によって丁寧に綴じられたそれらのジンは、独特の発展を続けています。

大きく異なりながらも、近年互いに影響を与え合うようにクロスオーバーを続ける、二つの国の女性によるアート出版についての企画展示を通じ、女性がそれぞれの社会やアートに与えた影響、その変遷、現在の「フェミニニティ/女性的な表現」のあり方を提示します。

アートやカルチャーはもちろん、ファッションやデザイン、そして社会へ、「女性の表現」がどのような影響をもたらしてきたか、いま現在どのような状況にあるのか、THE TOKYO ART BOOK FAIRの来場者の皆さんとともに考える機会を作ります。

協力:Printed Matter, Inc, (http://www.printedmatter.org/)

Lilmag(http://lilmag.org/)


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There is Xerox on the Insides of Your Eyelids

ここでは、スケーター・アーティスト・ジン出版者、リッチ・ジェイコブスが集めた、1980年代アメリカのスケートボーダー達によって作成されたジンを展示しています。大きな価値を持つユニークなコレクションです。私達が今20世紀後半のジン・カルチャーの姿と役割をつぶさに見ることができるのは彼のおかげです。

当時、サブカルチャーに属する人々は自分たちのローカルシーンを記録し、外から興味を引きつけるためにジンを出版しました。ジンは郵便によって制作者よりも遠くに行くことができたし、ニッチな題材への熱い思いを国中の同士と共有する手段にもなりました。これは80年代のスケートボーダーたちにとっても同じです。その上スケートボーダーにとって、ジンは実験的なアート・写真・文章・デザインのプラットフォームでした。

ソーシャルネットワークの輪を広げるにはネットを使うのが当たり前になりましたが、今でもジンはクリエイティブな人々のクリエイティブな場であり続けています。では、何がどうして変わったのでしょうか?今のジンはどこが違うのでしょう?このエキシビジョンが伝える歴史的な視点は、本フェアで販売されている現代のジンに対する理解の一助となることでしょう。

スケートボードカルチャーは、炎のようなコア、反抗的な個人主義と表現の自由を燃料にする溶鉱炉を持っています。アメリカとヨーロッパの主要都市を旅をしてきたエキシビジョン、”THERE IS XEROX ON THE INSIDES OF YOUR EYELIDS”を構成するジンのどのページにも、この二つの理想が他には決して見られないほどはっきりと強く主張されています。

スケートボードカルチャーの真のエッセンス、クリエイティビティ。スケートジンにはそれが黒々と大書されています。これらのジンは、スケートボードカルチャーのコアに直結するものであり、インディペンデント・パブリッシングの歴史に貴重な貢献をもたらしました。
協賛:EASTPAK (http://www.goldwin.co.jp/eastpak/)

Rich Jacobs
1972年生まれ。カルフォルニアを拠点に活動するアメリカ人アーティスト。これまでにアメリカ、ヨーロッパ、日本などで壁画、ペンティング、ファインアート作品などを展示。また、自費出版とコピー機を使ったジン制作を継続して行い、15年間続くグループ展「move」のキュレーションも手がける。

EASTPAK × Rich Jacobs
東日本大震災チャリティー企画としてリッチ・ジェイコブスがカスタムを施した、EASTPAKのPADDED PAK’R(デイパック)を会場にて限定販売いたします。事前にジェイコブス氏がカスタムをしたものに加えて、ライブカスタムも行います。すべて1点ものですので、どのようなものかは見てのお楽しみです。
尚、売り上げのすべては、東日本大震災への義援金として寄付させていただきます。

About EASTPAK
EASTPAKは1976 年、マーク・ゴールドマンが、当時の学生達がキャンパスでミリタリー用のデイパックを使っていることに気づき、一般消費者用のデイパックのラインを作り始めた事によりはじまったブランドです。EASTPAKは日常用デイパックにコーデュラを使った最初の会社であり、80年代の初期に明るい色やプリントの商品化を試みてきました。また、スケートボードなど世界各国のストリートシーンをサポートをし続けています。「BUILT TO RESIST」(壊れない)をコンセプトに、他のバックパックメーカーには類を見ない30年保証をしています。
www.goldwin.co.jp/eastpak


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Special Edition Lounge with Karimoku New Standard

本の世界には“特装版”と呼ばれるカテゴリーがあります。英語の“スペシャル・エディション”とも“リミテッド・エディション”とも対応するこの“特装版”は、出版物に特別なコンテンツが追加され、オリジナリティの高い(豪華、唯一など)装丁が施された仕様を特徴とし、限定部数で発行されるのが一般的です。

アートの世界においては、このスペシャル・エディションを表現方法の1つとしているアーティストもおり、展覧会や大量生産のカタログや作品集とは異なるユニークな表現の場として活用されています。

鑑賞者の立場からは、アーティストと親密な関係性の中で作品に触れる機会として人気があり、また、写真集であればオリジナルプリントが含まれている、アートブックであれば細部にアーティストが手を施しているなど、アーティストのオリジナル作品を手に入れる手段としても注目を集めています。

その質の高さや稀少価値ゆえに、熱心なファンやコレクターが競って購入し、オークション等において高値で取引されるなど、欧米のアート界や写真界では1つのカテゴリーとして定着し、マーケットが確立されているものの、日本ではまだ認知が低いという現状です。

このエキシビションでは、もっと気軽にスペシャル・エディションを楽しんでもらうことを狙いとし、国内外の出版社が発行したスペシャル・エディションからセレクトした約20タイトルを展示、販売します。また、スタンダードかつクオリティの高い家具を作ってきた「カリモク」とのコラボレーションにより、それぞれの本の個性を活かす家具を組み合わせた展示空間をつくります。各タイトルを実際に手に取り、椅子に座りながら寛いでご覧いただけるラウンジとなります。
会場構成は、KARIMOKU NEW STANDARDのクリエイティブディレクターである、プロダクト/空間デザイナーの柳原照弘が手がけます。

企画、運営
ZINE’S MATE/菊田樹子(インディペンデント・キュレーター)/カワイイファクトリー(クリエイティブ エディターズ ユニット)(http://cawaiifactory.jp/

エキシビションサポート
カリモク家具株式会社(http://www.karimoku-newstandard.jp/

会場構成
柳原照弘(http://teruhiroyanagihara.jp/


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